妊活中・妊娠中の必須栄養素!葉酸について
皆さんは、葉酸(ようさん)をご存知ですか?
「よく知っている」「なんとなく妊娠中は必要?」「聞いたことくらいしかない」など、いろいろな方がいると思います。
葉酸は、産まれてくる赤ちゃんの体や病気に影響すると考えられている大切なものなんです。
妊娠中の方はもちろん、妊娠を考えている人にとっても是非知っておいて欲しいものとなりますので、今回は葉酸について詳しく紹介していきたいと思います。
葉酸とは?
葉酸(ようさん)はビタミンB群の一種である栄養素です。
ビタミンB12と協力して新しい赤血球を作り出す、つまり血液を作る作用があり「造血のビタミン」と呼ばれています。

タンパク質や細胞を作る時に必要な核酸(DNAやRNA)を合成するための役割があり、脳や心臓など重要な器官の形成を担う、とても大切な栄養素になります。
胎児の正常な発育に不可欠な栄養素という点から、近年は妊娠を考えている女性への摂取が重要視されています。
葉酸の必要性
葉酸を摂取することで、以下のリスクを減らすことが期待できるといわれています。
- 神経管閉鎖障害(受胎後およそ28日で閉鎖する神経管の形成異常)
- 口唇口蓋裂
- 先天性心疾患
食品中に含まれる葉酸では摂取量が一定とならず、上記のリスクを低減するのに十分な量とならないことから、意識的な葉酸の摂取が必要であると厚生労働省は発表しています。
葉酸が必要となる時期
胎児に必要不可欠な栄養素ということで、なんとなく妊娠中に摂取すればよいように感じますが、これについても厚生労働省は以下の期間を推奨としています。
” 妊娠を望む1か月前 ~ 授乳期 “

妊活段階から妊娠、出産を経て、授乳期まで摂取した方がよいされています。
実際には胎児の脳や神経系が完成するのが受精後4週~6週半頃までのため、特に妊娠初期での葉酸摂取が重要になります。
葉酸の適正量
成人の適正量は240μg / 日で、上限は900~1.000μg / 日とされています。
妊婦の場合は400μg/日が推奨されています。
基本的に葉酸による過剰症は報告されていませんが、多量に摂取すると亜鉛の吸収が阻害されることが知られています。
亜鉛が不足すると、血液を作り出す機能が落ちてしまうため、口腔炎症や肌荒れ、疲労感などの症状が現れます。そのため葉酸の摂り過ぎにも気を付ける必要があります。
葉酸の摂取方法
葉酸は小腸で吸収されますが、食品からの吸収率は50%程度といわれています。一方、サプリメントの場合は吸収されやすい形となっており、吸収率が85%程になります。

確実に葉酸を摂りたい場合は、食事よりもサプリメントの方がお勧めです。
葉酸を多く含む食材
食材から他の栄養素とバランスよく摂取したい場合、緑黄色野菜を中心に以下のような食材を用いるとよいでしょう。

■ 葉酸を多く含む食材
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牛レバー、豚レバー、鶏レバー、菜の花、グリーンアスパラガス、ほうれん草、春菊、枝豆、小松菜、ブロッコリー、いちご など
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■ ビタミンB12を多く含む食材
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牛レバー、豚レバー、鶏レバー、アサリ、赤貝、サンマ、ホタテ貝柱、イクラ、イワシ など
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特に葉酸の含有量が多い野菜としては、
- 菜の花(1束=200gに対して680㎍)
- ほうれん草(1束=200gに対して420㎍)
- さやつき枝豆(80gに対して141㎍)
などが挙げられます。柑橘類やレバーにも多く含まれます。

葉酸は水溶性で光に弱いという特徴があります。新鮮な野菜を日の当たる場所に3日間放置しておくと70%の葉酸が分解されると言われています。買ってきた野菜は早めにスープやスムージーなどにして飲むことで効率よく葉酸が摂取できるでしょう。
【まとめ】 「ママになろう」と思った日から
赤ちゃんの成長と葉酸の関わりは深く、母子手帳にも葉酸の必要性が書かれています。
葉酸の基礎知識や妊娠・妊活との関係、葉酸を豊富に含む食べ物や葉酸サプリの選び方など、深く知るきっかけとなってもらえたら幸いです。