生理用ナプキンがいらない!?「ノーナプキン」とは

「ノーナプキン」という言葉を知っていますか?
月経血を尿のようにトイレで排出し、生理用品を使わない方法です。
「まさか!そんなことできるわけがない」と思いますか?
でも、都市伝説ではありません。
関連する書籍も出ていますし、SNSで検索すれば多くの実践者が見つかります。

近年広がった布ナプキンに続いて、今静かなブームになっているノーナプキン。
どうしたらノーナプキンが実現できるのか、どんなメリットがあるのか調べてみました。

ノーナプキンとは

「月経血は勝手に流れ出るもの」
「生理用ナプキンやタンポンを使わないと下着が汚れてしまう」
一般的にはこのように認識されていますよね。

ところが、「ノーナプキン」=「ナプキンを使わない状態」で過ごしている女性たちがいるのです。
月経血が出てくるタイミングを感じ取ってトイレに行く。
もしくはコントロールして溜めておきトイレで一気に出すなど、実践方法は人それぞれで、「月経血コントロール」ができて初めて成り立つ方法です。

ちなみに、筆者はノーナプキン実践者ではありませんが、現実的にはありえると考えています。
筆者は使い捨てナプキンと布ナプキンを併用しています。
布ナプキンだと月経血が出るのを感じ取れることがあるので、その延長線上にノーナプキン状態があってもおかしくはないと感じているからです。

ノーナプキンのメリット

ノーナプキンには、いくつものメリットがあります。
使い捨ての生理用品と比較している部分もありますが、前提として優劣があるわけではありません。
それぞれにメリットとデメリットがあります。
私たち女性は、自分のライフスタイルや思想に合わせて選んでいけばいいと思います。

ムレ・かぶれ・かゆみが起こりにくくなる

1番のメリットはデリケートゾーンのトラブルが減ることです。
使い捨てナプキンを使うと、少なからず肌への刺激があります。
24時間、多ければ7日間も肌にふれる生理用ナプキン。
常にこすれてヒリヒリしたり、ムレやかぶれでかゆくなったりした経験が誰しもあるのではないでしょうか。
完全なノーナプキンなら、生理中もショーツで過ごせるため刺激がありません。
普段どおりの通気性を保てて快適に過ごせます。

サステナブルで節約にもなる

今、さかんに叫ばれている「SDGs」という言葉。
2015年に国連サミットで採択された「持続可能な開発目標」のことです。
17の国際目標の1つに「生産・消費~つくる責任つかう責任~」という目標があります。
作る側だけでなく、購入する側にも責任があり、商品が地球にとって持続可能なものなのか見極めて使いましょうということです。
今主流になっている生理用品はほとんどが使い捨てです。
生理は毎月起こることなので、生理用品を使わないで済むと資源の節約、ゴミの減量になります。
布ナプキンでもかなりエコなのですが、毎回洗濯が必要になるため水や洗剤を使用することになります。
ノーナプキンは究極のエコとも言えます。
そして生理に関する支出がなくなるので、節約にもなります。

災害時に有効

災害は突然やってきます。
いくら防災グッズを用意していても、緊急時には着の身着のまま逃げなければならない時はあります。
避難所で生理になった時に、十分な生理用品があるかどうかは疑問です。
それに大勢の避難者が使うトイレで、使い終わった生理用ナプキンを捨てていたら、あっという間に山のようになってしまいます。
衛生環境も悪化するでしょう。
ノーナプキンで過ごせるなら、こうした災害時にも対処できます。

生理が楽になる場合がある

ノーナプキン実践者の口コミで見かけるのが「生理痛が軽くなった」「生理がダラダラ続かなくなり楽になった」といった感想です。
ノーナプキンとの因果関係は明らかではありませんが、意識的に生理と向き合うことで改善するのではないでしょうか。
例えば月経血が多くて辛い日でも、高性能な使い捨てナプキンやタンポンがあれば無理して働けてしまいます。
ところが、ノーナプキンだったら、月経血が多い日に激しい動きは控えるでしょう。
「体を休めるべき日に休めてあげる」そんな意識が働くことが楽になる要因のひとつでしょう。

ノーナプキンのデメリット

いいこと尽くしのように思えるノーナプキンですが、ちょっとしたデメリットもあります。

トイレに行けないと漏れる

ノーナプキンはトイレで月経血を出すため、トイレに行けない時間が長いと漏れてしまう可能性があります。
例えば、ちょっとのつもりで車で外出し、予期しない渋滞に巻き込まれたら…
厳しい状況に陥ってしまいまいます。
そうした事態を防ぐためにも、外出時には布ナプキンを当てておくと安心です。

頑張りすぎるとストレスに

ノーナプキンを実現しようと頑張りすぎると、ストレスになってしまう人もいます。
「いつ血が出るのか」常に気を張っていたら疲れてしまいます。
下腹部に余計な力が入ってしまい、肉体的な疲労感も出てくるかもしれません。
快適に過ごすためのノーナプキンなのに、ストレスを感じたら本末転倒です。
ナプキンに頼りつつ、自分のペースで体と向き合っていきましょう。

ノーナプキンまでの道のり

どうすればノーナプキンで過ごせるようになるのでしょうか。
ノーナプキンを実践できるようになるには、月経血が溜まる感覚や流れ出る感覚をつかみ取る必要があります。
そのため、生理用ナプキンを変えることが大きなポイントです。
また、月経血を出し切るトレーニングをしている人もいます。

1、使い捨てナプキン&布

まず、月経血が流れ出る感覚がわかりやすい環境を作ります。
それには使い捨てナプキンよりも、布ナプキンが適しています。
多くの使い捨てナプキンは高分子ポリマーで月経血を瞬時に吸収してしまうため、月経血の感覚をつかみにくいからです。
でも、いきなり布ナプキンはハードルが高いですよね。
まずは普段使っている使い捨てナプキンの上に、布を当ててみましょう。
布が月経血で濡れると、皮膚感覚でわかります。
布は、ハンカチでもタオルでも何でも大丈夫です。
素材は綿や絹ならデリケートゾーンが荒れにくくなるメリットがあります。
洗うことに抵抗があれば、着なくなった肌着を小さく切って使い切りにしてもいいでしょう。

2、布ナプキン

次のステップは布ナプキンです。
近年広がりを見せ、かわいい柄や様々な形の布ナプキンが容易に手に入るようになりました。
また、慣れてくれば既成の布ナプキンを使わなくてもよくなります。
家にある布を折りたたんだり丸めたりしてショーツに載せるだけでも対応できます。
布ナプキンは洗う必要があるため、月経血の量や色、質感を把握しやすい特徴があります。
月経血コントロールができるようになっても、安心のために布ナプキンを使い続ける人もいます。

3、下腹部のトレーニング

月経血が出る感覚がつかめてきたら、膣に力をいれていったん溜めておきトイレで出し切るというトレーニングをする人たちもいます。
出し切る時に腹圧をかける、骨盤底筋を使うという方法もあります。
しかしデリケートな部分だけに、人から教わって習得するのが難しい面もあるでしょう。
自分でいろいろ実践してみて、感覚をつかみ取るというのが現実的かもしれません。

4、ノーナプキン

完全に生理用品を使わずに、トイレで月経血を出せる状態です。
布ナプキンにまったく漏らすことがなく、「めんどうだからいつの間にかナプキンを使わなくなった」という風に移行するようです。
無理にこの境地を目指すと、血を漏らさないかストレスになってしまいます。
まずは家にいる間だけ、夜だけなど段階を踏んでステップアップするといいでしょう。

まとめ ノーナプキンは生理を楽しく過ごす方法のひとつ

「ノーナプキンが実現できたら、夢のように快適な生理期間になる。でも、それって無理じゃないの?」
これはノーナプキンを知ったばかりの頃に筆者が思ったことです。
ところが、ノーナプキンの存在を知ってからは自然と意識するようになったのか、月経血が出る感覚をつかめるようになってきました。
朝、目が覚めた瞬間に「あ、出るな」と感じてトイレに行くと一気に出ることもあります。
特にトレーニングはしていませんが、以前はお尻まで漏れることもあったので、意識するだけで変わってくるようです。
正直、筆者自身はノーナプキンを達成できるかはわかりません。
あくまでも、忙しい時は市販のナプキンの力を借りつつ、余裕のある時は生理を楽しく過ごす1つの方法としてノーナプキンを実験してみようと思います。
この記事で興味を持った方は、実践している女性の皆さんがブログやSNSで情報発信しているので、詳しい情報を集めてみてはいかがでしょうか。

【参考文献】
「生理でキレイになる本 心と体の大そうじ」京谷奈緒美・松鳥むう(著)
「生理が楽しみになる本~知って、やって、身体が変わる!~」京谷奈緒美・松鳥むう(著)
「布ナプキン―こころ、からだ、軽くなる」ユーゴ(著)
「生理用品の社会史: タブーから一大ビジネスへ」田中 ひかる(著)