不妊治療のステップが知りたい!目安の期間や回数、対象者を解説

「不妊治療にはいくつかのステップがあるとは聞くけど、実際はどんな流れで進めていくの?」

そんな疑問をお持ちの妊活初心者さんへ。

今回は不妊治療のステップについて、目安の期間や回数、対象者まで詳しくご紹介します。

ただし、不妊治療は自分の年齢や体質、ライフプランによって進め方が異なるため、これがただ1つの正解というわけではありません。

不妊治療の全体像を掴んで、今後の進め方の参考にしてみてくださいね。

ステップ1:まずはクリニックで不妊検査を

不妊治療を始めようと思ったら、まずは不妊専門のクリニックへ行き、不妊治療のための検査を行いましょう。

主な検査の種類は下記のようなものがあります。

  • 内診、超音波検査
  • 子宮卵管造影検査
  • 血液検査(ホルモン検査、風疹の抗体検査など)

では、それぞれ詳しく解説していきましょう。

内診、超音波検査

内診では生殖器に疾患がないかなどをチェック。

超音波検査では、子宮や卵巣に問題がないかどうかをチェックします。

子宮筋腫、子宮内膜症、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)などは、超音波検査で発見することができます。

子宮卵管造影検査

子宮卵管造影検査とは、卵管がちゃんと貫通しているかを確認する検査です。

一般的にはレントゲンで行われますが、クリニックによっては超音波検査が可能な場合も。

検査のタイミングは、月経が終わってから10日目ぐらいまでとされています。

詳しくは『子宮卵管造影検査は痛いの?乗り切る方法と体験談』の記事で解説しているので、合わせてご覧ください。

血液検査

不妊治療のための血液検査には様々な種類があります。

ここでは、代表的なものをいくつかご紹介しましょう。

LH-RHテスト

不妊の血液検査の中で、もっとも基礎的なものがLH-RHテストだと言われています。

卵胞を育て排卵に導くFSH(卵胞刺激ホルモン)とLH(黄体化ホルモン)の量が正常かどうかを調べるもので、これにより、視床下部、下垂体、卵巣機能のどこに異常が生じているのかを判定することができます。

検査のタイミングは、月経周期3日目前後です。

PRL(プロラクチン)検査

脳の下垂体にあるプロラクチン分泌細胞が作るホルモンの量を確認する検査です。

プロラクチンの値が高すぎると、排卵が妨げられて妊娠しづらくなると言われています。

検査のタイミングは、月経周期2日目~5日目前後です。

プロゲステロン(P4)検査

黄体化した卵胞から分泌されるプロゲステロンというホルモンの量を確認する検査です。

プロゲステロンを調べることで、その周期に卵胞が正常に成長し、排卵したのかどうかがわかります。

検査のタイミングは、月経周期19日目~24日目前後とされています。

AMH検査

AMH(アンチミューラリアンホルモン、または抗ミューラー管ホルモン)検査は、卵巣の中にどれくらい卵子が残っているのかを推測するために行う検査です。

この値が低い場合は、早めに不妊治療のステップを進めた方が良いということになります。

検査のタイミングはいつでも大丈夫です。

風疹の抗体検査

妊娠20週頃までの妊婦が風疹ウイルスに感染すると、先天性風疹症候群の子供が生まれる可能性が高くなると言われています。

そのため、妊娠前には必ず風疹の抗体があるかどうかを検査しましょう。

もし抗体がなければワクチンを打っておく必要があります。

ワクチン接種後は約2ヶ月間の避妊が必要です。

ステップ2:医師の指導によるタイミング法

不妊治療の検査が一通り済み、特に問題がなければ医師の指導によるタイミング法のステップに進みます。

自己流のタイミング法と違う点は、超音波検査で卵巣内の卵胞の成長を確認しながら行うため、排卵日の推定がより正確に行えるというところです。

また、人によっては排卵誘発剤を使って、卵胞の成長をサポートすることもあります。

医師の指導によるタイミング法の対象者は「男性不妊ではなく、女性は卵管が通っていて、体内で自然妊娠が可能な夫婦」となります。

通院回数の目安は、1周期あたり1回から3回ほど。

月経周期の10日目から11日目に1度卵胞の大きさをチェックし、その2日後ぐらいに再度チェックします。

卵胞が18mm以上になると「そろそろタイミングを取ってください」と医師からタイミングを指示されるという流れです。

タイミング法を実施する期間の目安は、35歳以下の場合は半年から1年ほど。

36歳以上の場合は長くても半年でステップアップを検討した方が良いとされています。

ステップ3:人工授精(AIH)

タイミング法で効果が得られなかった場合は、人工授精(AIH)のステップに進みます。

人工授精とは、男性の精子を洗浄および調整し、細い管(カテーテル)を使って女性の子宮内に直接注入するという方法です。

多くの場合、卵胞の成長をサポートする排卵誘発剤や、排卵のトリガーとしての点鼻薬、もしくはHCG注射などを使用します。

人工授精の対象者は「特に問題は見つからないのにタイミング法で妊娠しない夫婦」、「何らかの理由で性交することができない夫婦」、「精子の侵入障害がある夫婦」などが挙げられます。

ただし、タイミング法で妊娠することができなかった夫婦で、女性が36歳以上の場合は人工授精のステップを飛ばして体外受精に進む場合もあります。

通院回数の目安は、1周期あたり3回から4回ほどです。

月経周期の3日目頃から、卵胞を育てる薬(クロミフェンやレトロゾールなど)を飲み始め、月経周期の10日目から11日目頃に超音波検査で卵胞の大きさをチェックし、排卵日を予測することで人工授精の実施日を決定。

人工授精の前日にはHCG注射を打つか、ブセレキュア点鼻薬を人工授精実施の約36時間前および35時間前に両鼻に1回ずつスプレーします。

人工授精を実施する当日、男性は自宅かクリニック内の採精室にて精液を採取します。

そして採取した精液を遠心分離器にかけ、洗浄、調整をしてから子宮内に注入するという流れです。

人工授精を実施する回数の目安は4回から5回程度とされています。

なぜかというと、人工授精で妊娠することができる夫婦のほとんどが5回目までに妊娠するからです。

ただし、高齢妊娠になると妊娠率が早くから頭打ちになってしまう傾向があるため、38歳~39歳の場合は2、3回。40代の場合は1、2回で妊娠しなければ、人工授精を続けても妊娠できる可能性は低いと言われています。

ステップ4:体外受精(ART)、顕微授精

人工授精で妊娠に至らなかった場合は、体外受精や顕微授精のステップに進みます。

男性不妊の場合や、女性の卵管が左右どちらも詰まっている場合、AMHの値が極端に低い場合などは、いきなりこのステップからスタートすることも少なくありません。

体外受精や顕微授精は、排卵前に採卵手術によって卵巣から取り出した卵子と、採取した精子の受精を体外で行い、体外培養後に子宮内に移植する方法です。

体外受精では、卵子が入っている培養液に精子をふりかけて自力で受精するのを待ちますが、顕微授精では、細いガラス針の先端に精子を1つ入れ、顕微鏡で確認しながら卵子に直接注入します。

体外受精の対象者は「一定の期間、人工授精を実施しても妊娠しなかった夫婦」、「男性不妊に悩む夫婦」、「左右の卵管が詰まっている人」、「AMH値が1.0ng/ml以下の人」、「女性が36歳以上の夫婦」などが挙げられます。

一方、顕微授精の対象者は「体外受精でも受精しない、または受精しにくい夫婦」、「重症乏精子症、精子無力症、精子奇形症、不動精子症の人」、「抗精子抗体を持っている人」などが挙げられます。

つまり、精子が自力で卵子の中に入っていける場合は「体外受精」、それが難しい場合は、細いガラス針で卵子の中に直接精子を入れる「顕微授精」が推奨されるということです。

体外受精、顕微授精のスケジュールは、クリニックの治療方針によって大きく異なりますが、通院回数の目安は、1周期あたり4回以上と考えて良いでしょう。

不妊治療の最後のステップなので、期間や実施回数の目安は特にありません。

どこまでやるかは、夫婦で話し合って決断することになります。

まとめ

今回は、不妊治療のステップについて、目安の期間や回数、対象者まで詳しくご紹介しました。

不妊治療のステップを知ることで、具体的にやるべきことが見えてきたのではないでしょうか。

それぞれの夫婦に合った治療法を見つけるためにも、まずはクリニックで検査からスタートしてみることをオススメします。